私がまだ20歳位の時だったでしょうか、いつもビリヤードをしてるお店に大学生が三人がやって来ました(^^)
その後何度か顔を合わせるようになりみんなでビリヤードやカラオケ、マージャン、時には夜の街に繰り出すような仲間になっていきました(^^)
その中の一人が金沢出身で、私が18歳の時に北陸オープンに行ってましたのですぐに意気投合、三人の中で特に親しくなりました(^^)
しばらく経ち、彼は大学を卒業し金沢に帰り就職したので様子を聞こうと電話を。
すると彼から『就職やめてビリヤード場で働いてるんですよ~』
『なぬ?!』
確かに彼は三人の中では一番ビリヤードが好きでしたし頭一つ上でしたが就職を蹴ってビリヤード場で働くとは思ってもみませんでした(^^;
それから二年後私は家を飛び出し金沢へ第一次修行に旅に出たのです。
もちろん彼もビリヤードをしてました。
私が金沢で試合に出るようになって試合会場でも顔を合わせるようになりましたがその時彼は私の一クラス下でした。
が、二年で彼のビリヤードは激変してました。
『やばい』としか思えないほどに。
まもなく彼は私と同じクラスに上がったある大会。
彼も私も別の山ですがベスト4に残りお互い勝てば決勝で当たるとういシチュエーション。
その時は『あいつもここまで来たか』なんて余裕こいて思ってました。
ですがここですでに追いつかれてたのです。
結果は私は破れ彼は勝ち決勝戦へ。
決勝で彼が負けて終われたなら私にも気持ちの救いがあったのですが、店に帰った私は彼が優勝と聞きました。
私は彼に追い付かれていたどころかこの時点ですでに追い越されていたのですね。
自分がビリヤードを初めに教えた彼。
と思ってましたが後で考えると私はきっかけを作ったにしかすぎなかったのです。
彼の優勝を見届けるまもなく私は自分の試合が終わるとすぐ店に戻り仕事です。
カウンターの隅でまかないを食べながらマスターに試合の報告を。
もちろんダメだしの雨嵐。
『何やってんだお前は、自分がビリヤード教えた奴に負けるか?しっかりせいよ。』
『・・・』
何も言えません。
食事が終わりお皿を洗いながら泣きました。
腹が立って悔しくて情けくて・・・
あの時のカレーライスの味は今でも忘れません。(自分が作ったんですけど)
そして思いました。
『ビリヤードは甘くないな。誰にも文句言わせないように上に上がってやる!』
なんて強く思っててもフロアからは・・・
『店長~コーヒーちょうだ~い』
そんな時でも仕事は待ってくれません。
私は涙を拭いて何事もなかったようフロアに出ました。
いつまでも自分が上にいられると思ったら大間違いです。
まだまだ追い越されないと思っても自分が進化しなければ後からビリヤードを始めた人にいとも簡単に追い越されます。
その恐怖に耐えられず簡単に自分を格上げしても、いくらイイこと言っても誰も認めてくれません。
私は師匠にこう言われたことがあります。
『誰にも文句言われないような実績をつけて上に上がるのが実力ってもんだ。自己申告で上がるのは本人の勘違いと自分への情けだからな。お前はそうなるなよ。』
そして上のクラスになればなるほど自覚と責任、覚悟が必要です。
もしあなたが最近A級になったのならBC級の手本になるプレーヤーになる努力をしてください。
もう言い訳もできません、逃げることもできません。
自分がそんなつもりがなくてもまわりは気が付きますからね。
おっと、ついつい球撞道場のなっちゃいましたね(^^;
何を言いたいのかというと『ビリヤードは甘くない』という事です。
自分のクラスが上がれば上がるほどほど誤魔化しは効きませんし球はもちろん今までの気持ちと同じでは通用しないってこと。
私自身も自分に言い聞かせキューを握ってます。
ん?
その後優勝した彼はどうなったかって?
その後、彼は連盟員になり北陸三県でトップクラスのプレーヤーになりましたよ(^^)
そしてビリヤード場を開き、北陸で一番お洒落で忙しいお店にしました(^^)
結局あの時越されて以来彼を越すことができません(^^;
きっとこれからも追い越せないでしょうね(^^;
諦めませんけど!
でも今のところ完全敗北です(><)
H、お前は俺のほこりだよ、ありがとうな(^^)
ちゃんちゃん♪
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