私は小学生から高校、ノンプロまで野球をしてました。
ポジションはキャッチャー。
野球では最も大事なポジションで扇の要とも呼ばれていてます。
唯一ファールグランドにいて残り8人の方を向いてます。
バッターを1番近い場所で見れます。
キャッチャーはピッチャーにサインを出しどこに投げたらバッターを打ち取れるのか、バッターのスタンス、グリップの位置、バットの軌道、体格、いろいろなとこを見てウィークポイントを配球で探しバッターと対決します。
キャッチャーの仕事は点数を取られない為に相手のチームの作戦やバッター心理の裏を読み相手チームにもバッターにも好きなように野球をさせないのが目的です。
これが野球の守り。
野球の攻めはバッター。
逆にバッター個々にピッチャー心理を読み相手の裏をかきヒットやホームランを打って点数を取るのが仕事。
守りは0点に抑え、攻めは点数を取る、その為に相手チームやバッター、ピッチャーの気持や心理、定石を読み勝つ為に試合に臨む。
そして9回裏が終わるまでに相手より1点でも多く点数を取った方が勝ちます。
つまり戦いとは守り一辺倒では勝てませんし攻め一方だけでも勝てない。
その為に相手の心理を読み守りと攻めのバランスを上手く操作して勝ちにつなげるってことになります。
ビリヤードもそうです。
自分が入れまくっても一つのミスから相手に攻め入られ負けてしまう事もあります。
かといって守ってばかりいても自分も攻めないとゲームボールは落とせない。
攻めと守りのバランスです。
ビリヤードも守りと攻めのバランスは必要です。
ビリヤードの場合は“攻め=入れ”、“守り=セーフティ”とハッキリしてます。
他にもいろいろな小細工はありますが話がややこしくなるのでこの二つで考えてみましょう。
普段自分がホームで練習や相撞きしている時はなるべく攻める事を薦めますが、試合となれば攻めだけでは限界があるので守りも必要です。
セーフティを逃げるイメージだと思ってる人もいるようですが戦術的に考えるとセーフティも“攻め”にも“守り”にもなりうると私は考えます。
この場面ははどうでしょう。
追いついてのフルセット!残り4個、この一球をこなせばこのゲームは取れる!って場面で自分に出番が回ってきました。
入れがない事はない、しかしネクストポジションが難しい、残り球が少ない、どの球で軌道を戻すか、でもここで入れれば展開が変わる、さぁ何を選択する!
選択は3つ。
1 ネクストが難球になるのを承知で攻める。
2 攻めはするがアンドセーフティ気味にこなす。(6:4で入れ)
3 完全にセーフティ。
もちろん架空の状況ですからいざテーブルの前に立たないと想像しにくいかもしれませんがあなたならどうしますか?
選択肢を3個書きましたがこの答えは一つであるとは限りません。
他にも方法があるかもしれませんしいろんな要素から導きますが自分の実力によっても変わります。
さぁ盛り上げってきました!
前置きが長くなりましたがここからが本題!
上に書いたのは今キューを持っている立場での考えです。
こんな場面、頭を冷静にしてもう一つ考えてほしいことがあります。
“相手は何を考えているのか”
これは結構大事です。
今度は逆の立場からの視点です。
フルセット、残り4球、自分は椅子に座っている。
ここで取られたら負けると思ってる状態。
この時何をされたら一番嫌なのか。
選択は先ほどとと同じです。
1 ネクストが難球になるのを承知で攻める。
2 攻めはするがアンドセーフティ気味にこなす。(6:4で入れ)
3 完全にセーフティ。
相手がどのチョイスをしたら自分にチャンスが回ってくる確率があるのか。
この場面でチャンスが回ってくる確率が高いのはチョイス1です。
攻めというのは紙一重です。
もちろん外したら負けると覚悟で勝負という選択です。
緊張感やプレッシャーの度合いから考えると相当の難球になります。
椅子に座ってる自分は『外したら必ず行くぞ!』って気持で待ちます。
これは相手が勝負に来てる状態です。
良い勝負です。
ですがこの場面で椅子に座ってる人が一番嫌なのがセーフティにこられる事。
この場面でのセーフティはきっちり出来るにこした事はないんですがそれほどきっちりじゃなくてもいいんです。
ここで大事なのが相手に“セーフティをしてきた”と感じてもらう事です。
私自身の経験と見聞きした事からですが、実は相手が攻めを失敗して自分の出番が回ってくる精神状態よりセーフティをされて出番が回ってきた時の方が精神的に追い込まれるケースが多いんです。
大事なのは『相手が一番いやがる事を相手が一番いやがるタイミングでやる』事なんです。
技術的な上手さを抜きにして勝負に徹するならば、自分が取れる配置は淡々と取り切り、確率が低い配置やポジショニングになったら徹底して相手が嫌な事をするのが相手に好きなようにビリヤードをさせない“コツ”なのではないのかと私は思います。
勝負に徹するならばですよ。
相撞きでこんな事したら本当に嫌われちゃいますからね(^^;
ビリヤードの勝負には自分が攻めまくって相手にビリヤードをさせない勝ち方もあれば、相手の嫌な事を嫌な時にタイムリーにかまし好き勝手にビリヤードさせないで相手に勝つ方もあります。
大事なのは自分の気持だけで押し切るのではなく、相手の心理も考えてゲームメイクをするという事。
それが必ず勝ちに繋がるかどうかはわかりませんがゲームを作り主導権を握る事は出来るでしょう。
勝負には必ず相手がいます。
どのように勝負するのか、今回書いた事はただの方法論の一つでしかありません。
もっと色々あると思います。
その引き出しが多ければいろいろな勝負に対応出来るのではないでしょうか。
今回は血なまぐさい事を書きましたが、こんな考え方もあるんだなぁと頭の隅に置いといてください。
普段はこんなシビアに仲間とビリヤードしたらダメですよ!
でも相手の心理を読む練習するのは面白い練習になると思います。
勝負は勝負、練習は練習、自分で線引きをしてビリヤードを楽しんでくださいね♬
今回もブログを読んでいただきありがとうございました。
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